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在宅診療と介護

私たちは超高齢社会を迎える時代にさしかかっています。現状では、特別養護老人ホームの建設も十分ではなく、さらに財政負担の増大から、病院や療養施設ではなく、自宅で最期を迎えることも覚悟しなければなりません。もちろん、住み慣れた家で、住み慣れた環境で暮らすことは、本人にとっては幸せな面があります。また、家があるのであれば、住居費を払ってホームに入るよりは、経済的な負担が少なくて済む面もあります。
しかし、家族はその介護に対しては、やはり負担が増えます。また、急な発病に対しての対応など、精神的な不安も抱えてしまいます。どうやって、在宅で高齢者と家族が安心して暮らせるのか。情報のない私たちにとって、悩みはつきません。

在宅医療体制を整えるには

豊島区には「在宅医療相談窓口」がもうけられています。ここでは退院後に自宅でどう対応するのかなどについて、医療機関だけでなく、個人からの相談を受け付けています。まずはここに相談してみるのが、近道でしょう。ここは豊島区の医師会が区からの委託を受けて開いている窓口です。医療ソーシャルワーカーが対応してくれます。

豊島区在宅診療相談窓口
受付時間: 月曜日~金曜日(祝日、年末年始を除く)午前9時~午後5時
場所:   豊島区医師会館6階
(豊島区西池袋3-22-16)
相談料:  無料
電話:03-5956-8586

在宅医療相談窓口 チラシ1

在宅医療相談窓口 チラシ2

主治医を持つことは重要
それでも、いくつかの準備があるとスムーズに行くといわれています。
第1に主治医を持っていることは、大事です。長い間の健康状況を把握している主治医は、場合によっては自身で在宅診療を引き受けてくれる可能性があります。まずは相談してみてはどうでしょうか。自分で引き受けられなくとも、誰かに頼んでくれることもあります。
医師の中には在宅かかりつけ医として、月2回の訪問診療を行うことで、在宅患者さんを医学的に総合管理する方もいます。こうした医療は在宅時医学総合管理料という形で診療報酬を受け取りますが、緊急時には検査などと同様に、追加費用が発生することになります。ですから診察料は、1割負担で月額7000円弱プラス様々な医療行為や検査費用となるそうです。

介護保険の対象となる
第2に、あらかじめ介護保険の適用対象となっておくことも大事です。ケアマネジャーがついていれば、介護面からケアプランを立ててくれます。知り合いのケアマネがいなければ、高齢者総合相談センター(地域包括支援センター)に紹介してもらうことができます。また、居宅介護支援事業所はケアマネが所属し、居宅介護を支援してくれるところで、ここに頼むこともできます。
在宅医療では医師、看護師、ケアマネの連携が重要になります。医療と介護面から総合的なケアプランを立てていくことが必要になるためです。繰り返しになりますが、よいケアマネを持つことはとても大事な要素になります。
訪問看護については病院が併設している場合に加えて、独立した看護ステーションもできています。看護師は医師の指示を受けて注射や点滴などの医療行為を行うことができます。それ以上にベテランの看護師さんは頼りになりますし、家族の困っていること、特に体を清潔に保つ、排便のケア、じょくそう対策など、ノウハウを学ぶことができます。場合によっては、医師以上に良い看護師さんに見てもらうことは大事なのです。

豊島区の在宅医療体制
豊島区では区のホームページに「豊島区在宅医療資源マップ」という形で、在宅診療に関わる病院や関連の施設を紹介しています。豊島区全体を8ブロックに分けて、
在宅診療医
在宅訪問歯科診療協力医
在宅服薬支援薬局
居宅介護支援事業所
訪問看護ステーション
訪問リハビリテーション
高齢者総合相談センター(地域包括センター)
のリストと場所を表示しています。ただ、ここに掲載されていない医院でも地域の「かかりつけ医」として熱心に訪問診療に関わっている方もおられます。また、ブロック外の医院でも対応可能な病院や医院はある場合があります。ブロックごとの資源マップはあくまで参考で、相談窓口や地域包括センターに相談するのが良いでしょう。
豊島区でも在宅での療養そして、看取りの体制は可能、といわれています。ただ、その中では各担当、医師、看護師、介護士などの能力、人柄や情熱が重要なことはいうまでもありません。特に、医師については日頃から検診を受けるなどして、その資質をよく知っておくことが重要でしょう。

豊島区 西部圏域の在宅医療資源

豊島区でも在宅診療を推進するために、在宅医療連携などの仕組み作りを勧めています。少し難しいかもしれませんが、参考になると思います。

豊島区の在宅医療連携への取り組み~顔の見える連携づくり~

家族による介護あれこれ

家族の介護はほとんどの人にとって初めての経験です。最初は慣れないことが多く、認知症の患者への接し方などは戸惑うことが多いです。特に、家族にとって大きな悩みになるのは排便のケアです。きちんとした介護、看護体制が整っていないと、排便については下剤に頼りがちです。すると、ヘルパーさんが帰った後で、いきなり排便があったりします。
こうした家庭での終末期に近い状態での排泄ケアについては、以下の本が大変参考になると思います。
排便のケア
一つは、三好春樹 「最強の老人介護」(講談社)です。三好さんは認知症の人が夜中に問題行動を起こしたりするのは、便秘によって引き起こされている可能性がある、と指摘しています。認知症の人は便秘による違和感を、問題行動によって示しているのだそうです。
そして便秘ケアの基本が間違っていることが多いと言います。排泄ケアが「下剤、浣腸、摘便」に偏っているが、これは「排泄ケア」ではなく、後始末に過ぎないと言います。肝心なのは尿意や便意を感じたとき、つまり不機嫌になったり、問題行動を起こしたりするときにタイミング良くトイレに誘うこと。誰でもそうでしょうが、おむつへの排便をさせているようでは、とても腹圧や重力の力を借りた自然な排泄はできません。そのことが「習慣性便秘」(実はオムツ性便秘)をもたらしていると言います。
便秘への対処法
では具体的にどう排泄を促すことが良いのでしょうか。秋山正子 「家で死ぬこと、考えたことがありますか? “プロフェッショナル訪問看護師が綴る看取りのためのガイドブック」(保健同人社)は懇切丁寧に、そのやり方を指導してくれます。
秋山さんの本では以下のような対処法を述べています。
便秘に関しては、2~3日排便がない場合には、以下のことを行うと良いようです。
①朝起きたら冷たい牛乳または水を飲む。
②食事が終わって約1時間後にお腹に動きがなければ、お腹全体をゆっくり「の」の字を書くようにマッサージする。これを5~10回行う。
③便座に座って排便を促す。
④これでもダメな場合は医師、看護師に相談する。
この本は他にもプロフェッショナルが使う、実践的なテクニックがよく書かれていますので、家族によるケアにも役立つと思われます。
ただ、実際問題としては、ここまでの専門的なケアができるのはまれでしょう。一般的には下剤を服用させることが多くなり、結果として便失禁の問題が深刻になるケースが多いようです。便失禁が起きたらどう対処するのか。
便失禁への対応
トイレに連れて行ける場合には、まずトイレの中に新聞紙を敷き詰めてしまうのが良いのだそうです。床を汚さないようにするためです。新聞紙は臭いを抑えてくれるので、汚れたおむつも新聞紙に包んで、しっかりとポリ袋に入れることで、燃えるゴミとして出すのが良いと思われます。体についた便はトイレに流せるおしりふきで、拭き取るほかはなさそうです。
排便のケアをすると、ケアした人の衣服に臭いが染み付いてしまうことがあります。出かけるときなどは、着替えて出ないと、気がつかずに周りに悪臭を振りまくことになりますので、注意が必要です。

参考図書:
上野千鶴子「ケアのカリスマたち 看取りを支えるプロフェッショナル」(亜紀書房)
秋山正子 「家で死ぬこと、考えたことがありますか? “プロフェッショナル訪問看護師が綴る看取りのためのガイドブック」(保健同人社)

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