正式名は「としま こもこもwネットワーク」と言います。地域福祉に特化した任意のボランティア団体です。ここでは「こもこもネット」に至る活動を振り返りながら、私たちの思いをお伝えしたいと思います。
1.活動の歴史
地域福祉サポーターをグループ化
元々は西部圏域の地域福祉サポーター(地域の見守りを担う社会福祉協議会のボランティア)が集まってできた小雪会(おせっかいと読みます)が母体です。私たちメンバーは豊島区民社会福祉協議会が募集した地域福祉サポーターに応募しました。2014年頃のことです。当初は「緩やかな見守り」をしながら、社協のセミナーや区民ミーティングに参加していました。ただ、見守りと言っても行き当たりばったりでは、それほどやることはありません。認知症のお年寄りが徘徊しているのかどうかなどは、町で出会っても判然としません。このまま待ちの姿勢で良いのだろうかと悩み始めた私たちは、2ヶ月に1度、日曜日の午後に集まっては話し合いをしてきました。ほぼ1年続けたあとの結論は、待っているのではなく、何か活動をしようということでした。
千川の杜と二人三脚で
話し合いの場所として初めて特別養護老人ホーム千川の杜の地域交流スペースをお借りしたところ、施設長の石山さんから見守り活動をしたいとのご希望をうかがいました。100%ぴったりではありませんが、一緒に「認知症カフェ」「高齢者サロン」を立ち上げようと意気投合し、二人三脚で始めたのが「らくゆうサロン 千川の杜」でした。
らくゆうサロンの名前の由来ですが、要町、千早、高松、千川、長崎の一部を総称する名前を考えてみても、良いネーミングがありませんでした。そこで東京メトロ有楽町線沿線であることから有楽町線沿線という意味と「楽が有る」をかけた名前になったものです。ひらがなにしたので、意味が分かりにくくなりましたが、親しみ易くはなったと思います。
らくゆうサロン 千川の杜
地域の福祉関係者が顔、名前、携帯、アドレスを知る関係に
2016年4月に「らくゆうサロン 千川の杜」は豊島区民社会福祉協議会から助成を受け、高齢者サロンとして始まりました。もともと、私たち地域福祉サポーターが地域活動を始めようと考えた一つの理由は、あまりにも地域の福祉関係者との接点がないということでした。そこで「らくゆうサロン 千川の杜」では最初から、地域の民生・児童委員、高齢者総合相談センター、地域のコミュニティー・ソーシャル・ワーカー(CSW)、高齢者ケアの専門家である老人ホームのスタッフ、そして我々地域福祉サポーターが定期的に顔を合わせる場にしたいと考えていました。地域福祉を進めるには、なんと言っても関係者がお互いに名前、顔、携帯電話番号、メールアドレスを知っていて、いつでも連絡がとれる体制でなければ、十分に機能しないと感じていました。
ワン・ストップで相談
それに、来ていただく高齢者の方が、ここに来れば誰かに何でも相談できるということも重要だと考えたからです。この構想はうまくいったと思います。高齢者総合相談センターの方が連れてきてくれた認知症のお年寄りに、我々が街で声をかけたりすることができるようになりました。やはり受け身でいては地域とのつながりはできにくい。活動をしてこそ地域としっかりつながっていけるのだということを実感しました。
地域貢献事業検討会議
西部圏域のCSW(コミュニティー・ソーシャル・ワーカー)と特別養護老人ホーム千川の杜、地域福祉サポーターなどが中心となり、地域交流スペースを利用して、どのような地域福祉活動が展開できるだろうかを考える会合を持ち始めました。それが地域貢献検討会議で2016年11月に第1回の会合がもたれました。ほぼ2ヶ月に1回に開かれた検討会議の中で浮上したのが、お年寄りと子育て世代をつなぐサロンのアイディアでした。
世代間交流「せんかわ ふるさとひろば」をスタート
らくゆうサロンに参加されるお年寄りに子供をあやしてもらいながら、お母さんに少しでもくつろいでもらい、また、お母さん同士のおしゃべり、小物作りや歌や、時にはお抹茶を飲んでいただいたりしながら、リラックスしてもらおうという試み。それが世代間交流「せんかわ ふるさとひろば」です。この活動ももう2年以上続いています。
私たちの仲間が中心となり、西部子供家庭支援センター、保育園「せんかわ みんなの家」の方々、WAKUWAKUホームスタートのメンバー、CSWなどが毎月集まることで、地域の福祉の輪が若い世代の方向に大きく広がりました。発足当初からボランティアの熱気はすごく、遠くから見学者が来たりして、定着していきました。(活動の詳細は、次のセクション「私たちの活動」にまとめています)。
としま こもこもwネットワーク
さらにここで、かわら版構想や、めだかサロンなどが話し合われていきました。めだかサロンは2018年4月からスタートしました。詳しくは次のセクションでご紹介しましょう。
一方、私たちはボランティアは当初、任意団体「らくゆうサロン」と称して、「らくゆうサロン 千川の杜」を開催していたわけですが、活動が広がるにつれ、この名称では不便に感じるようになりました。特に、千川の杜ではその性格上、収入、販売に関連する活動ができないという、特殊な事情があります。私たちの活動が広がる中で、区民ひろばなどでも活動をしていく必要性も出てくるので、らくゆうサロンだけではない活動をする団体名が必要になったことも理由の一つです。2018年4月からは、団体名を「としま こもこもwネットワーク」(略称こもこもネット)として活動の範囲と場所を拡げています。
ボランティア交流会
もう一つ、私たちの活動の範囲を拡げてくれた仕組みとして、やはり豊島区民社会福祉協議会が主催したボランティア・スタート講座があります。ここでは主に、男性の高齢者を集めて、ボランティアとして活動する機会を紹介、提供してくれています。2017年11月にはこの西部圏域のボランティア・スタート講座が、千川の杜の地域交流スペースで開かれました。
ここに参加したボランティアが交流会を持ち、それがこの地域の男性ボランティア・グループとして、徐々に活動やメンバーを拡げ始めているところです。
飲み会に移行
最初の立ち上げ会合では、メンバーのお宅に場を移し、飲み会へと移行したことから、一気に絆が強まりました。多彩な経歴を持った仲間がいることから、当初はメンバーが専門知識を披瀝する講義をしながら、その中で地域のボランティア活動、さらに親睦会を続けていくことになっています。また、ボランティア以外の地域の方も参加していただけるように、お誘いしていく計画です。
2.としま こもこもwネットワークへのお誘い
一緒に活動したいボランティアの方は、「としま こもこもwネットワーク」への登録をお願いします。メールアドレスを登録していただければ、活動やセミナーなどのやりとりをemailで流して、情報共有ができるようにしたいと思います。現在では、各活動ごとにメーリングリストを運用していますが、将来的には一本化したいと考えています。
気に入った活動に参加
特に、活動義務や会費などはありません。受け取った情報を元にして、気に入った活動に参加して下さい。ちなみに、こもこもネットには登録せず、個々のサロンのボランティアとして活動することもできます。ただ、その場合でも活動のボランティアとしての登録は連絡や助成金申請などの目的で必要です。これらの情報を無断で公開することはありません。
*登録や活動を希望される方は、前澤までご連絡ください。
前澤 メールアドレス hirokazu.maezawa★nifty.com(★を@に変えて下さい)
携帯電話番号 080-3003-7072
仲間になって、一緒に活動をしていきましょう!
3.「こもこもひろば web版」について
こもこもネットは情報提供の手段として、2つのチャンネルを想定しています。一つはかわら版。IT環境のない方のための文字媒体ですが、現在は「えんがわだより」として区民ミーティングなど限られた範囲での配布にとどまっています。もう一つはこのホームページ「こもこもひろば web版」です。こちらは常時更新できますので、豊富な情報をいつでもどこでも手に入れることができる媒体です。忠、高齢者の方に見ていただきにくいのが悩みの種です。
こもこもネットの活動紹介
「こもこもひろば web版」は大きな3つのセクションからなりたっています。第1に、こもこもネットの活動を紹介していきます。我々の活動だけでなく、豊島区や豊島区民社会福祉協議会が開催するイベント、講習会、さらには豊島で活動しているには多くのNPO、ボランティア団体による活動の呼びかけもニュースの形で紹介していきます。ボランティアをやってみたい方は、ここで自分に合った活動を見つけてください。
地域福祉のABC
第2に、地域福祉ABCとして、様々な困った問題にどう対処していけば良いのか、指針となるような情報をまとめて提供します。高齢者の介護、医療特に在宅医療、そして認知症など我々は様々な問題に直面します。その際に、どのような機関があるのか。どのような制度が利用できるかなど、基礎的な情報、あるいは情報にアクセスする入り口となる情報が必要です。高齢者支援だけでなく、全体を3つのセクションに分け、子育て支援、子ども・若者支援についても、必要な最低限の知識が得られるように、解説をしたつもりです。ただ、公的な制度がきちんとしていて、受益者に情報が行き渡っている、さらにはインターネットなどで情報が得られやすいトピックについては、補助的な役割にとどめるようにしています。生活保護、障がい者福祉などについては、十分な記述がないと感じられるかもしれません。
制度的な問題については、私も素人の一人です。複雑な制度をきちんと理解しているとは言えない面があります。そのため皆さんにチェックをお願いしています。誤りがあればすぐに訂正したいと思います。それでも状況の変化には追いつかず、100%正確とは言えないと思いますので、できるだけここにあげた専門組織や当該組織に直接当たっていただくようお願いします。
このサイトで特に大事な情報はNPOやボランティア団体などの存在とその活動紹介です。同じ悩みを共有し、話し合い、支え合うことができるグループの存在は、何にもましてあなたを助けてくれると思います。こうした多様なグループの存在と同時にボランティアのニーズなどもご紹介しています。
見守り人
第3に、いったい誰に相談したら良いのか、人の情報を提供します。地域福祉には施設や制度だけの情報だけではなく、人の情報が不可欠です。誰に相談したら良いか、頼れる人がいるのかをここで見つけることができます。
ここでは大田区で展開されている「みま~も」をモデルとして、2つのネットワークを意識しています。一つは「気づきのネットワーク」です。町内には民生委員、地域福祉サポーターなど、地域の見守りを担当している人達がいます。この人達は身近にいるだけでなく、365日いつでも呼びかけることができる存在です。問題があればこの人達は力になってくれ、行政や専門機関になどにつないでくれます。こうした人達のネットワークにつながれば、ちょっとしたことでも相談できます。
ただし、この人達は福祉や介護、医療などの専門家というわけではありません。気づきが解決につながるための「対応ネットワーク」を意識するのが、「みま~も」モデルの特徴です。この気づき、対応の2つを支えている人達を知っていれば、安心感が増すでしょう。こういう人達を少しずつではありますが、ご紹介していきたいと考えています。こちらはまだまだ不十分の感は否めませんが。