目次
1.広がる子ども食堂
2.豊島子どもWAKUWAKUネットワーク
3.プレイパーク
子どもたちへの支援というのは、決して勉強だけではありません。昔から「よく学び、よく遊べ」というのは、遊びの大切さも説いている金言です。特に、困窮家庭、片親家庭の子どもたちは、旅行に行く、キャンプに行くというような経験ができない場合があります。日常生活でも、親が帰ってくるまで、一人で過ごすことも少なくないでしょう。孤食を強いられることもあるでしょう。その意味では、食、遊も併せて支援することで、子どもの福祉が向上することは、言うまでもありません。
1.広がる子ども食堂
今や子ども食堂は全国で広がりを見せつつあり、その数は500を超えて、1000に近づこうとしているそうです。世の中には経済的な理由からでなくとも、親が働いていて一緒に夕食が食べられない、などの理由で、孤食を余儀なくされる子どもたちがいます。そうした子どもたちは、お弁当やインスタント食品、スナック菓子などで、お腹を満たし、栄養が偏ってしまうことも多いでわけです。
手作りの夕食をわいわい言いながら子どもたちが一緒に食べる、あるいはお母さんもたまには手を抜いて、ボランティアの人達が作ってくれた暖かい夕食を、他の家族と食べることができるのは貴重な機会です。
要町あさやけ子ども食堂
現在豊島区では9カ所の子ども食堂が展開されています。よく知られているのは「豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」が始めた「要町あさやけ子ども食堂」です。店主の山田さんが中心になって2013年に豊島区要町1-39-4のご自宅で始めました。庭に白木蓮の木がある普通の民家です。子ども食堂は子ども100円、大人300円で、バランスのとれた温かい食事を取ることができます。基本的に生活クラブ(生協)の食材と昔ながらの製法で作られた調味料を使用し、また有機農家などから送っていただく余剰野菜も活用しながら、食物アレルギーにも配慮した献立づくりを心掛けているそうです。最近ではだいたい70食ぐらいを用意するそうです。作るのは山田さんをはじめ近所の大勢のボランティアの方々です。
ホームページ:要町あさやけ子ども食堂
開催日時:毎月第1、第3水曜日 午後5時半~7時
開催場所:豊島区要町1-39-4 山田さん宅
参加費:子ども100円、同伴者300円
連絡先: 03-3957-4270 (山田)
WAKUWAKUネットワークはこのほかにも椎名町にある金剛院の椎名町子ども食堂、池袋子ども食堂と同じ場所で開かれているIKEBUKURO TABLE、ほんちょこ子ども食堂(池袋本町)の4カ所で子ども食堂を運営しています。いずれも安い料金で食事ができます。
椎名町子ども食堂
椎名町子ども食堂は、椎名町駅前の金剛院の蓮華堂で、第2、第4木曜日に開かれています。1回あたり80~100食を用意しており、その準備作業を地元のボランティアの皆さんが担っています。食堂は6時からですが、4時半からは2階で勉強や遊びをすることができます。こちらも学生や社会人のボランティアが子どもたちの支援をしています。
開催日時:第2、第4木曜日 午後4時半~6時 宿題タイム 蓮華堂2階
午後6時~7時半 食事タイム 蓮華堂地下
開催場所:金剛院・蓮華堂 豊島区長崎1-9-2
参加費:大人300円/こども無料
問い合わせ先: 豊島WAKUWAKUネットワーク事務局
Email: info@toshimawakuwaku.com
電話:080-3402-6739 (天野)
みちくさカフェ
西部圏域ではそのほかにも2017年4月にオープンした「みちくさカフェ」があります。要町1丁目にある「カフェまめのき」で、毎月第4金曜日に開催されており、30~40人の方が参加されるそうです。
こちらは障がいや病気を抱える方の自立した生活と就労を支援する場として開所した自立支援センターで、普段はカフェとして飲み物や食事を提供しています。また、絵画などの作品を展示するギャラリーカフェとなっています。
2.豊島子どもWAKUWAKUネットワーク
この辺で、これまで何度も登場しているNPO法人「豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」について、まとめて紹介しておきましょう。WAKUWAKUは、3つの大きな活動を展開しているNPOです。3つとはすでにご紹介した「無料学習支援」そして「子ども食堂」に加えて「プレイパーク」事業を展開しています。子どもの支援に必要な「食べる」「遊ぶ」「学ぶ」の3つを包摂して、活発に活動している団体です。いずれの事業でも、他の活動団体とネットワークを作って行くのが特徴で、子ども食堂はすでに全国規模のネットワークに発展しています。
WAKUWAKUのホームページ:https://toshimawakuwaku.com/
WAKUWAKUの活動一覧
その活動範囲はこの3つの中でも深化を続けています。その中でこれまで取り上げていない活動を紹介しましょう。
1.フードパントリー・プロジェクト
フードバンク団体と協力して、食料品を配布しています。2018年は夏休みの間に主に豊島区の3カ所で、計5回、食料品や衣料品などの配布を行いました。開催時にはボランティアも募集しています。秋にも開催予定があるようですので、チェックを怠りなく。
2.シングルマザーズ・フォーラム
母子家庭のお母さん方がほぼ毎月集まって、心配事などを話し合って、ほっこりしようという集まりです。
いずれも、プライバシーに関わる事柄であるせいか、一般には子ども食堂のようには知られていませんが、公的な福祉制度の中では十分にケアできないすき間を埋める活動です。WAKUWAKUホームページの「過去開催イベント」などを見れば、活動の一端がよく分かると思います。テレビやマスコミで取り上げられることは少ないでしょうが、地味でも大事な活動を地道に進めている面があることも、知っておきたいところです。
NPOの賛助会員などになって、メーリングリストに入れば、様々な情報がはいって来ます。こもこもひろばではその中で、拡散OKの情報については、積極的に取り上げていきます。
3.プレイパーク
豊島子どもWAKUWAKUネットワークの活動の大きな柱の一つがプレイパーク活動です。池袋本町公園内の一部を使って、子どもたちが自由に冒険心を働かせて遊ぶことができるようにしています。専門のプレイリーダーもいます。夏にはウォータースライダーも行われる他、どろんこ遊びなどで子どもたちが自由に遊びます。プレイパーク活動をやっている団体も東京で50以上になるそうです。
出張プレイパーク
プレイパークは近年、出張プレイパークの形で、1日だけ公園などを使って、近所の子どもたちを自由に遊ばせる活動をしています。豊島区長崎の原っぱ公園、東武デパートの屋上、中池袋公園、小学校の校庭など、様々なスペースで開いています。近所の子どもたちが沢山集まって、かまどで火をおこし焼き芋を焼いたり、段ボールの家を作ったりと、笑顔があふれる楽しいイベントです。
出張プレイパークは西部圏域ではまだ実施されたことがありません。「としま こもこもwネットワーク」では高松小学校PTAのOBであるおやじの会の皆さんと、千川小学校の跡地で出張プレイパークをやろうと計画しています。その際には、高齢者の方々にも昔遊びなどで参加していただき、子どもたちとのふれあいを実現したいとも考えています。皆さんの協力を是非お願いいたします。