目次
1.子育て支援
2.子育てを支えるサロン活動
--区民ひろば・子育て事業、せんかわ ふるさとひろば、ながおかさんち
WAKUWAKUホームスタート
1.子育て支援
妊娠、子育てに関する状況は昔とは様変わりしています。よく聞くように、安心して出産ができる産婦人科の病院自体が減っています。お産をしても、すぐに退院することが一般的になり、お母さんはあっという間に家での育児に直面します。そんなときに、頼れる祖父母や相談者が身近にいない人も少なくありません。核家族化、東京への一極集中という社会現象が、こうした孤立化の背景にはあります。
出産の高年齢化が生む問題
出産年齢の高齢化も様々な問題をはらんでいるようです。職場で長くキャリアを積んできた女性には、地元での情報、人とつながる場、頼れる友人がいないことがあります。保育園や学校に入ると、地域のつながりも深まりますが、それ以前は孤立しがちです。情報はインターネットで取れても、実際に見て、まねる機会があまりないお母さん方は、乳幼児に関する様々な不安を抱えがちです。
高年齢出産のもう一つの問題は、お母さんの体力の衰えだそうです。40代で初めて子どもを持つお母さんの体力は、20代とは違います。さらに親の介護の問題もかかってくるかもしれません。お父さんがどれくらい頼りになるか、あるいは一人で育てていこうとするお母さんもあるでしょう。
実に多様なケースが増えているのに、保健師さんなど支える側の数は十分ではない。そうした現状があると言われています。そうした社会の中で子どもを育てていくには、地域社会全体での支援が欠かせません。
サロン活動と訪問活動
一つの支援の形は様々な子育てサロンです。そこでママ友と知り合い、専門家や子育ての先輩のアドバイスを聞いたり、真似したりする機会が多くあれば、心強いです。こうした活動では、妊娠中のお母さんにも積極的な参加を呼びかけています。さらに、子育てで孤立しているお母さんを訪問して、悩みを聞いたり、一緒に離乳食を作ってくれたりするアウトリーチ活動も重要です。子育てをしているお父さんやお母さんを地域で支援していければ、育児放棄とか、子どもの虐待などの芽を摘むことができるかもしれません。
※以上は、社会福祉法人つばさ福祉会の榊原久子さんの講演を参考にしました。(榊原さんが紹介している、世田谷区妊娠期から子育て家庭を支える切れ目のない支援検討委員会 平成27年度最終報告が参考になります)
※子育てに関しては、豊島区が出している「子育て情報ハンドブック」がとても便利で、利用できるサービスやアドバイスなどが網羅されています。これは常に身近に置いておく必須アイテムでしょう。
2.子育てを支えるサロン活動
区民ひろば-子育て事業
乳幼児を抱えたお母さん達を支える活動は、様々なところで展開されていますが、その中心は区民ひろばということになります。ほとんどすべての区民ひろばに親子向けのセクションがあり、多彩なプログラムが組まれています。年中行事の催し、誕生会だけでなく、様々なエクササイズや子どものリズム遊びなどが定番メニューです。ただ、定員が限られている催しも多いので注意が必要です。詳しくは各区民ひろばのホームページを見てください。
日曜も開いています
区民ひろばには子供用の広いスペースがあり、夏は涼しく、冬は暖かいところで、子供を遊ばせることができます。近くの保育園も区民ひろばの広い子育てスペースを利用しています。最近では土曜、日曜開館が当たり前になっており、休みを利用して親子が一緒に遊ぶことができます。大きなイベントではたくさんのゲームができたり、豚汁を食べたり、夏にはプールで遊んだり、スイカが振る舞われたり、非日常的な楽しみが盛り沢山です。
豊島区 子育てネットワーク 1 (保育園、区民ひろば、子ども家庭支援センターなど)
豊島区 子育てネットワーク 2 (保育園、区民ひろば、子ども家庭支援センターなど)
ただ、区民ひろばの子育て事業は、なかなか大変でもあります。スタッフが少ないため、目が行き届かないこともあるそうです。このため、子供から目を離すことができない、人に迷惑をかけたらいけない、などと思いがちな面は否定できないようです。こうした面を補ってくれるのが、少人数を対象とした地域のボランティアによる子育てサロンです。
子育てサロン
☆民生・児童委員による子育てサロン
ほぼ毎月1回、民生・児童委員が持ち回りで、お母さんと子供のためのサロンを開催しています。例えば西部圏域(民生委員児童委員協議会では長崎第二地区と呼びます)の民生・児童委員さんたちが、原則毎月第2火曜日午前10時15分~11時30分に、区民ひろば要で「としま子育てサロン かるがも」を開催しています。年2回は区民ひろば高松での開催になるので、注意が必要です。
季節に合わせて様々な小物をつくっておみやげにしてもらえますし、親子のポラロイド写真を撮ってくれるので、良い記念にもなります。もちろん無料です。
子育てサロン かるがも チラシ (2022年度版)
☆せんかわ ふるさとひろば
子育て世代のママさんを高齢者や専門家が応援するひろばです。子育て中のお母さんとお子さんに来ていただき、地域の高齢者やボランティアの方々と交流します。子育ての先輩に悩みを話したり、子どもをあやしてもらったり、世代間の交流を図っています。毎月1回、原則として最終月曜日、午前10時30分から12時まで。場所は「特別養護老人ホーム 千川の杜」の地域交流スペースです。
ここでは読み聞かせや音楽などでお子さんに楽しんでもらうほか、木のおもちゃで遊んでもらうようにしています。また、お母さん方にリラックスしていただけるように、お抹茶をいただいたり、小物入れを作ったり、小唄を聴いたりするミニイベントも実施しています。
専門家の支援も得られます
同じ敷地内にある保育園「せんかわ みんなの家」のスタッフさんが協力してくださるほか、地元の民生・児童委員の方々、WAKUWAKUホームスタートの方々、西部子ども家庭支援センターのスタッフ、社協のコミュニティー・ソーシャル・ワーカー(CSW)、助産師さんなども参加してくれいています。私たち「こもこもネット」のボランティアは皆さんと一緒になって、世代間交流を実現しようとしています。ボランティアのグループとしてはSNSを通じて情報のやりとりをしています。
こちらの情報については、フェースブックをご覧下さい。
日時:毎月1回 原則として最終月曜日 午前10時30分~12時
場所:特別養護老人ホーム 千川の杜 地域交流スペース
豊島区要町3-54-9 (旧千川小学校跡地)
問い合わせ先
☆ながおかさんち
乳児を抱えたママたちが安心してほっとできる居場所を提供しているサロンです。
豊島区立高松小学校の元PTAのママ達が中心となって、2014年に立ち上げた子育てサロンです。当初は高松の長岡さん宅で始まったのですが、2016年11月に場所を現在の要町あさやけ子ども食堂(東京都豊島区要町1丁目39-4 山田さん宅)に移しました。毎月第3月曜日の午前10時からお昼ぐらいまで開催しています。ただし1月、8月はお休みです。また、日程が変更になる場合がありますので、フェイスブックページでご確認ください。参加費は昼食代込みで500円です。
酵素玄米食のおにぎりで昼食
対象は主に1歳前後の赤ちゃんとそのお母さんですが、妊婦さんも歓迎です。参加者、ボランティアの自己紹介後、読み聞かせ、紙芝居や手遊びをします。その後は酵素玄米のおにぎり、お味噌汁(時には米粉のケーキなども)を食べながらゆっくりおしゃべりしたり、情報交換したりしています。美味しいおにぎりを食べて、お母さんたちにリフレッシュしてもらうことを目指しています。
ながおかさんちのスタッフは大切にしていることを5つあげています。
5つの大切にしていること
①ふらっときて大丈夫・・・いつ来ていつ帰ってもかまいません。気楽に来て下さい。ただ、初回だけはメールでの申し込みが必要です。
②ランチは大丈夫・・・赤ちゃんと2人になると、お母さんはつい昼食を抜きがちです。ここではスタッフが子供を抱いてくれている間に、お母さん同士で話をしながら、少しゆったり昼食がとれます。
③主語は自分で大丈夫・・・○○ちゃんのママではない、自分が自分でいられる時間が持てるようにします。
④赤ちゃんは大丈夫・・・赤ちゃんはスタッフがだっこしてくれるので、少しの間お母さんは自由になります。スタッフは赤ちゃんが泣いても、お母さんにすぐに返さずに、あやしているそうです。
⑤どんな気持ちでも大丈夫・・・子育てには人に言えない悩みもあります。でも、ここでの発言はその場限り、良い悪いとジャッジしない、人と比べないおしゃべりができます。
助産師、保育士、社会福祉士、臨床発達心理士などがいるので、専門的な質問も受けられます。参加希望者はホームページの「問い合わせ」から申し込んでいただくとスムーズだそうです。
日時:原則毎月第3月曜日 午前10時~お昼
場所:「要町あさやけ子ども食堂」(山田じいじの家)
豊島区要町1-39-4
問い合わせ先:info.nagaokasan@gmail.com
ながおかさんちのLINEアカウントのIDは @643zxdka です。
QRコードは
WAKUWAKUホームスタート
子育て中のお母さんの助けになる家庭訪問型子育て支援に、豊島こどもWAKUWAKUネットワークが実施している「ホームスタート」があります。無料で週1回2時間程度、計4~6回程度、地域の先輩ママが家庭を訪問してくれます。友人のように寄り添いながら会話をし、育児や家事を一緒にやってくれるという貴重な存在です。
ホームスタートは40年以上前にイギリスで始まった訪問支援ボランティアなのですが、世界22カ国、日本でも約100の地域で実施されているという本格的なものです。それが遅まきながら豊島区でも利用できることになった訳です。
先輩ママさんを派遣してくれる
ホームスタートは包括的なシステムに基づいています。申し込みをすると、オーガナイザーという専門スタッフが訪問して、ニーズを確認します。その上で先輩ママさん(ホームビジター)が派遣されます。ホームビジターになるには8日間の研修を受ける必要があり、2018年4月現在で、約25名のホームビジターが登録されています。
専門員が行う子育て訪問相談や、家事の手助けをしてくれるヘルパー事業のすき間を埋めるという位置づけです。いわば友人として子育てを応援してくれる存在でしょう。ベビーシッターや家事の代行をしてくれるわけではないことには、十分留意してください。
<ボランティア>
ホームスタートのボランティア、ホームビジターになる研修は、ほぼ1年に1回開かれています。
詳しくは 電話:080-4711-8840 あるいは、
hswakuwaku@gmail.com にメールをしてみてください。