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7.日本語教育
豊島区の平成30年1月1日現在の外国人登録者数は29,010人で、豊島区の人口の10.1%を占めています。外国人登録者数(平成29年)では新宿区、江戸川区、足立区についで4番目です。一方、外国人の人口比率では、平成29年で新宿区に次ぐ2位になっています。豊島区は突出して外国籍の方が多いわけです。
ところが、豊島区は国際交流協会(あるいは国際協会)や多文化共生センターなど、外国籍の方が交流したり、様々なサポートを受けられる機関・施設を持っていません。このため、外国人の方が日常生活や子どもの教育に関して多くの困難を抱えています。
外国籍の方がこのホームページを利用するのは難しいと思いますが、豊島区の日本語教育の現状と、日本語を教えてくれる、無料か、低料金の日本語教室などの紹介をします。何とか役に立つ情報となることを願っています。
小学校の日本語教育
外国籍の子どもが小学校に入るときに重要なポイントは、日本語教室があるかどうかでしょう。豊島区では現在、2つの小学校に日本語教室があります。池袋小学校(3クラス)と豊成小学校(2クラス)です。小学校入学時、あるいは編入時点で面接をして、希望があれば受け入れてくれます。
ただ、注意しなければいけないのは、小学校の途中で訪日した場合です。この場合、原則、学区以外の小学校に入ることはできません。また、学区以外の小学校からは、2つの小学校の日本語学級に生徒を受け入れてはくれません。つまり、この2つの学校区内に住んでいなければ、編入で子どもを日本語学級に入れることはできません。(例外的に、すでに兄弟が日本語学級のある小学校に通っている、両親の仕事場がそこに近いなどの要件があれば、認められるケースがあるようです)。このほか、仰高小学校、朋有小学校、西池袋中学校の3校には、日本語指導教員がおり、学校長の判断で、校内での指導を受けることができるそうです。
米国の公立小学校では、ESL(English as Second Language)のクラスがあって、たとえ少人数でも英語になれるまでそこで教えてくれます。子どもたちが後に社会に貢献してくれることを考えると、日本語学級の充実は重要な課題であると思われるのですが。
日本語指導教室
日本語学級のない小学校に通う生徒は、学校長を通じて申し込みをすると、雑司ヶ谷にある教育センター内の日本語指導教室に通えることになります。生徒は決められた時間に教育センターに通いますが、誰かが学校と教育センターの間の送り迎えをしなければなりません。実際、忙しい仕事を持っている人にとってこれはとても大変なことです。このため、日本語学級には入れず、日本語のできないうちから、いきなり日本人と同じ学級に通う子どもたちが少なくありません。
確かに、子どもは驚くほど早く日本の学校に溶け込むようですが、それにしても当初は大きな困難を抱えることになります。また、学校から配布される資料、様々な通知や催しなどのお知らせを親が理解できないことも大きなハンデになります。教育補助の仕組みなどもしらないまま過ごすことも少なくないようです。
日本語が学習の障害に
私たち日本人でも漢字をすべて読めたり、書けたりするわけではありません。小学校1年生から積み上げてきて、ようやく漢字に不自由することはなくなっていきますが、小学校高学年で日本に来た生徒などは、大きな問題に直面します。友達との会話などにはすぐに慣れても、国語は言うに及ばず、算数、社会、理科などの教科書、試験問題はすべて難しい日本語を理解しなければなりません。
WAKUWAKU勉強会では、時折ボランティアがせっせと漢字にひらがなでルビを振ります。それでも、理解するのは大変ですし、まして試験などでは、こうした配慮はありません。都立高校の入試では来日してから入学日までが3年以内の受験生についてのみ、ひらがなのルビを振った学力検査問題、辞書の持ち込み(電子辞書を除く)及び国語以外の4教科で10分の時間延長が認められるそうです。(手続きが必要です)。
高校入学案内
多言語進学ガイダンス
多言語高校進学ガイダンス東京実行委員会という団体が、毎年数回、日本語を母語としない親子のための多言語進学ガイダンスを開催しています。場所は東洋大学白山キャンパスです。ここでは、中国語、タガログ語、英語、タイ語、ネパール語に対応して、高校進学に必要な情報が詳しく載っている進学ガイドブックを配布しているほか、高校の先生による詳しい説明がされます。進学ガイドブックは日本語との対訳形式になっており、中身も日本の高校制度、高校の種類、試験に向けた日程、必要書類、中学を卒業していない場合など、実に詳しくわかりやすい説明がなされています。
説明の際にはそれぞれの言語の通訳がついて、親御さんの質問にも答えてくれるので、親子間の情報ギャップを防ぐこともできます。その意味では実に貴重な機会であり、多くの方の参加が望まれる催しとなっています。
多文化共生センター東京(Multiculural Center Tokyo)
日本に15歳以上で来た学生、本国で中学を卒業してきた学生が、日本に学ぶために中学校に入ることは認められていないそうです。(わずかに夜間中学が門戸を開いています)。このため、語学の問題で高校進学が難しくなる子どもは、行き場を失ってしまいます。こうした子どもたちに対しては、多文化共生センター東京が、日本語教室を開催しています。いずれも有料ですが、貴重な機会を提供しています。
1.多文化フリースクール
中学3年生、高校入試を目指す人のために、火曜日から金曜日に開かれています。また、夏休みには夏季集中コースが開かれています。また、荒川校の他に杉並校もあります。
2.土曜学習支援教室
中学生以上の人がボランティアと日本語や強化について学ぶ教室です。毎週土曜日午後3時半~5時半。
3.土曜親子日本語教室
外国にルーツを持つ小学生以下の子どもと親御さんの日本語教室です。毎週土曜日(祝日、年末年始を除く)午後1時~3時です。
詳しいことは、多文化共生センター東京のホームページを尋ねてみてください。日本語、英語、中国語での表記があります。
ホームページ:http://tabunka.or.jp/
住所:東京都荒川区荒川4-19-1 2階
電話: 03-6807-7937
email:info@tabunka.or.jp
受付時間:火~土曜日 10:00~18:00 ※日・月曜日休み、祝祭日、年末年始は休み
対応言語:中国語・英語・日本語 *タガログ語(要予約)
一般向け日本語教室
学習支援会でも外国籍の子どもを受け入れてサポートをしているところがありますが、日本語教室の方が日本語教育には特化してくれています。日本語学校で学んでいる人たちでも、実際に日本語を使って話す時間が足りないことが多いようです。これらの日本語学校では、その人に必要な英語をできるだけ沢山学んで、しかもできるだけ沢山使うように仕向けてくれます。その意味で、日本語上達には近道になるようです。
豊島区には現在8つの日本語教室があり、豊島区のホームページでは、比較的詳しく場所や連絡先を紹介しています。また、これらの日本語教室について、4カ国語で紹介したパンフレットを作っており、豊島区の庁舎(学習・スポーツ課 生涯学習振興グループ)で配布しています。また、ボランティアの機会についてもホームページで知ることができます。
西部圏域に近いところでは、みらい館大明で開かれている「にほんごサークル コンニチハ!」があります。第1,2,3火曜日の午後7時から8時半まで。場所はみらい館大明内のブックカフェです。会費は月500円で、ボランティアの人がほぼ1対1で、日本語の会話や日本語検定対策などについて、指導してくれます。
生活インフォメーションサービス
また、豊島区では外国人のための生活インフォメーションとして、英語、中国語、韓国語で日常生活で困ったこと、区の行政サービスに関する相談ができるそうです。場所は区役所新庁舎4階の区民相談コーナーです。
月曜日・水曜日 英語
火曜日・木曜日 中国語
(注釈)韓国語の通訳をご利用のかたは、事前にお問い合わせください。
問い合わせ:区民相談グループ 電話03-3981-4164 FAX03-3980-5041
日本語教室の案内
https://www.city.toshima.lg.jp/134/bunka/shogai/gakushu/003345.html
(注)学習院の「学習院大学 わくわくとしま日本語教室」は5つの外国語で、教室の紹介をしています。
日本語版チラシはこちら
日本語教室一覧表(古いかもしれません)
日本語ボランティアの募集
https://www.city.toshima.lg.jp/134/1607081404.html
WAKUWAKU 日本語教室
毎週火曜日の4時から、区民ひろば池袋のWAKUWAKU学習会と同じ場所で、外国人の方向けの日本語教室が開かれています。経験のある講師が主に日常に必要な日本語を教えていますが、先生が1人だけなので、受け入れ人数に限りがあります。としまこどもWAKUWAKUネットワークの方に問い合わせをされることをお勧めします。
住所・・・・〒171-0014 東京都豊島区池袋三丁目52番21号
Tel・・・・090-3519-3745
Mail・・・・・info@toshimawakuwaku.com
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